小説家。
読者の男女比は半々(大手書店の統計による)。
1958年滋賀県出身。
幼少の一時期をキリスト教宣教師宅で過ごした。
この影響もあり、この影響もありメソジスト青山学院大学に進学。
文学部在学中にいくつかの雑誌でリライトやゴーストライターをする傍ら、コラム、占い、映画評等を書く。
本を読んだりものを書いたりすることは不行跡だとする環境に育ったため、「親族にはもちろん友人にも、書いている仕事をしていることはひた隠しにしていました。そのぶん気負いもあって、『芸術とは人を泣かせることではなく笑わせることだ』と、筆名をコミカルな字面になるよう工夫しました」(本人インタビュー談)。
大学卒業後、 画廊事務を経て、90年、『ひと呼んでミツコ』 (公衆道徳を厳守する大学生が主人公のコメディ)を書く。
出版社に直接持ち込んだところ、その場で採用され初の単行本となる。希有な刊行例 だが、革新的な内容にまで注視されずじまいで、
「こまやかな批評意識のうえで/破壊的なスラップスティック精神が炸裂する/現代の日本文学において最も強烈な笑いをかきたてる(中条省平・評)」と正読されるまでに十年の歳月を待つ。
だがこの間、『ドールハウス』『喪失記』『レンタル(不倫)』の〃処女三部作(処女が主人公の三部作)〃、
『変奏曲』『整形美女』『ちがうもん(旧題=特急こだま東海道線を走る)』など、
内省的なものからストーリーテーリング中心のものまで多様でジャンルを超えた作品を次々に発表した。
しかし、作品のテーマごとに文体を自在に操る特性は、小説家としての認知を遅らせたきらいもあった。
また、「コミカルな字画になるよう工夫した」という筆名も、女性ファッション誌などメディアによっては、この意図とは逆の誤解を招くこともあった。
ただし、「ボーダーレスな作品すべてに共通して、生きることの哀しみと滑稽さが清明な視点で描出されて(宮脇眞子)」おりこの点において男女を問わぬ熱烈な読者を獲得してきた。
「発想は真似できないものがある(斎藤美奈子)」
「不可能な超絶技に挑戦した果敢な小説/これだけ趣味(認識力のこと)がよくて、しかもその『趣味』による裁断を的確な言葉で表現できる物書きがいたとは(鹿島茂)」
「生真面目な哲学的とでも形容すべき問題意識/純文学に分類され/直木賞候補になったのは/不手際だった思いはある(米原万里)」
等、多方面からの声もある。
97年、アッシジの聖フランチェスコの生涯に想を得た『受難』が第117 回の直木賞候補になった。
02年、『よるねこ』収録の「探偵物語」が推理作家協会の『ザ・ベストミステリーズ』に選ばれた。
03年、これまでのジェンダー考的な著作にはなかった『ツ、イ、ラ、ク』が第130 回の直木賞候補になった。
05年、伯母の臨終にさいし、彼女をモデルにした『ハルカ・エイティ』が第134 回の直木賞候補となった。
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