●桃 もうひとつのツ、イ、ラ、ク/角川文庫
『ツ、イ、ラ、ク』のスピンアウト連作集
長命市で起きたあの出来事は6人の男女にどう写り、どう感じたのか。それぞれに流れた時間を慈しむように丁寧に描かれた6つの物語。 鷲田清一氏推薦。解説はあの小早川正人氏。
2007/7月
|
○ああ正妻/集英社
「お嬢さま」は「不条理な悪妻」だった!?
大手出版社に勤める小早川。妻はミッションスクール卒の「お嬢さま」、娘二人も妻の母校に通い、恵まれた結婚だと人は言う。しかしその驚愕の実態とは!? 「ふつうの結婚」のシュールさを突く快作!
"ただ、作品によっては事実度が非常に高いものもある。
『ああ正妻』がこれである。
ノンフィクションとして出すつもりですらいた。"
『ああ正妻』新刊にさいして/『小説すばる』カーテンコールより
2007/3月
|
●ツ、イ、ラ、ク/角川文庫
地方。小さな町。閉鎖的なあの空気。班。体育館の裏。制服。
渡り廊下。放課後。痛いほどリアルに甦るまっしぐらな日々−−。
給湯室。会議。パーテーション。異動。
消し去れない痛みを胸に隠す大人達に贈る、かつてなかったピュアロマン。
単行本出版時には各方面で(特に本読みのプロたちの間で)
話題になり注目された。地方の町の空気や匂いまでも緻密に練り上げられて、大きな広がりを持つ長命市物語。2007/2月
|
○コルセット/新潮社
流れてゆく。男の子の唾液がわたしの喉を。吸いついてゆく。男の子の指がわたしの体を。あるふたつの箇所をのぞいて。
−−硬質な筆致で描く、スノビッシュな階級小説。
優雅で官能的な4編のロンド。
美しく爛れた人生には、退屈しかない。建設的で生産的な人生をいかに歩むかと考えたり努力したり自己を鼓舞したりするようなことは、働かないと食べてゆけない人たちがすること。――官能から始まった純愛、倒錯した被虐趣味、すれ違った片思い、南の島での三日間の邪淫。それすらも退屈しのぎ。
2006/9月
|
○ハルカ・エイティ/文藝春秋
戦前・戦中・戦後の「むかし」から、バブル崩壊後の「いま」まで年月を経てもなお、むかしもいまも変わらぬものもたくさんある。ごくふつうの女性の、ごくふつうの生活を通して平凡という名のしあわせを描く。実在の人物の実話をもとにした著者初の試み。1050枚。
題名の「ハルカ・エイティ」は、主人公のモデルとなった実在の人物が1995年に、某雑誌で「元祖モダンガール、ハルカさん」として紹介されたことから。
|
○桃/角川書店(0120-344-291)
わたしたちはさんざんいやらしいことをした
許されぬ恋。背徳の純粋。
誰もが目を背け、嫉妬し、傷ついた――。
胸に潜む遠い日の痛み。苦みに癒される6つの物語。−−−
過激な帯文↑のせいか、表紙の桃がすごくエロチックに見える。 ☆著者コメント(公式サイト用)へ
|
○ツ、イ、ラ、ク/角川書店
直木賞候補になった長編。刊行年には、『本の雑誌』で「ベスト1だ!」(北上次郎)、『週刊朝日』の書評担当者宇佐美貴子氏も『ダカーポ』において「ベス
ト1」にあげ、「児童文学、青春小説、恋愛小説とも読める。作品の強度もギャグもテンションも高い、素晴らしいエンターテインメント。なんでこれが直木賞
じゃないんだ!」とコメント。ほかに「こんなに笑った恋愛小説はない」(『週刊文春』米原万里)、「こんなに主人公の幸せを願った小説ははじめて」(『読
売新聞』角田文代)等々、本読みのプロの
あいだで凄まじいとさえ言えるほどの話題をさらった。映画化も進行中。 |
○よるねこ/集英社(03-3230-6393)
恐怖は日常にこそ潜んでいる・・・。
なにげない日常から始まる恐怖を題材に綴った著者初の恐怖小説短編集。 |
●蕎麦屋の恋/角川文庫
日常生活のはしばしに起こる情感の起伏を、さまざまな角度から物語にした短編集。総タイトルにもなった巻頭作品は、穏やかで淡い恋愛佳篇。 |
●『ちがうもん』/文春文庫(03-3288-1211)
(旧題 特急こだま東海道線を走る)
昭和30年代に子供時代を過ごした人にはおすすめ。子供の目から見た時代の空気、高度経済成長につきすすむ日本の原風景を見事に表現した情感あふれる逸
品。 |
●受難/文春文庫
12世紀のイタリア、アッシジ出身の聖人フランチェスコが、平成の日本、犬吠埼にリボーン。しかも女性。しかも股間に人面瘡ができた。しかも人面瘡はしゃ
べる。はたして二人は…? |
●整形美女/
新潮文庫(03-3266-5111)
旧約聖書のカインとアベルの章を下敷きに、美容整形の実態と恐怖をちりばめながら、幸福とはなにかを問うた哲学的物語。 |
●
サイケ/
集英社文庫
性同一性障害は、同性愛者だけを指さない。ラクウェル・ウェルチを偏愛する小学生女児の目に映った1969年から70年にかけての時代。そしてサイケから
再びサイケにもどった時間を紡いだ短編集。 |
●ひと呼んでミツコ/
集英社文庫
公衆道徳を厳守するミツコはまじめな女子大学生。彼女にはサイキック能力が宿っていた。彼女はその力をまじめに用いる。 |
●ABOAB/
集英社文庫
血液型を題材にしたショートショート集。ティーン向きライトノベル。 |
●愛はひとり/
集英社文庫
大都市で働くひとり暮らしの女性の孤独と感傷を、散文詩風にまとめたリリカルな一篇。 |
●終業式/
角川文庫
複数の登場人物(おもに高校時代の同級生)の、青春期から30代半ばにかけての生活。その光と翳が、全編「手紙のみ」で綴られる。メモ、FAXなども含ま
れるが、地の文は皆無という実験的手法が用いられた。 |
●ガラスの仮面の告白/
角川文庫
地方上京者の日常の陰影を、乾いた悲哀で綴った随想風小説。 |
●変奏曲/
角川文庫
双子の姉弟のリーインカネーションを、四つの時代を背景に綴った著者唯一の「いわゆる」恋愛小説。 |
●ドールハウス/角川文庫
戦後なお日本の長子に負わされる「家」なるものの在り方を、主人公がめぐりあった小さな出会いを引きに語る。 |
●喪失記/
角川文庫
登場人物たちは常に食べている。食事光景から、キリスト教の影響のもとに育った主人公の「女性性」喪失感が浮かび上がる。 |
●レンタル(不倫)/角川文庫
『ドールハウス』『喪失記』につづく三部作完結編。
高度経済成長記を経て滑稽に崩れ去った美意識を遠景に描きつつ、地を踏みしめて歩む主人公の力強さ。 |
●バカさゆえ…。/
角川文庫
『あしたのジョー』『奥様は魔女』『アタック・1』など往年の名作へのオマージュかパロディか。マニアック爆笑小説集。単行本版はなく「オリジナル文庫」
として直接文庫として出版された。 |
●
アッシュ/
徳間文庫
古典「平家物語」を題材にした学生時代の作品をはじめ、ブランド妄信を皮肉った一見セクシーコメディ、奇妙な論文、など初期作品を集めたもの。流行、風俗
の部分のみ、一部改稿。 |